コバネイナゴを見つけた。
イナゴは漢字で稲子、または蝗と書く。水田の昆虫の代表選手、といったところか。
農薬の影響で一時は激減したが、近年農薬の規制に伴って再び数を増やしつつあるそうだ。
イナゴといえば佃煮である(と思う)。僕は先日長野に旅行に行った土産にイナゴの佃煮を買ってきた。長野ではハチの子やざざ虫など他にも昆虫食品が売られているが、どちらも1000円を越える高級品だ。イナゴの佃煮のみが500円前後とお求めやすい値段である。味の方はエビとは少し異なる独特の味だがなかなか美味しい。しかしカラが少し硬くて口に残り、たくさん食べられるものではないと思った。
イネの葉っぱを食べるイナゴは言うまでもなく水田の害虫である。一方で海から遠く、魚介をなかなか手に入れられない内陸においては貴重なタンパク源となってきたのも事実である。イナゴに限らずフナやゲンゴロウなどの水田の生き物たちは広く食べられてきた。
水田は稲作のためだけのものだ、という考えに基づけばイナゴはただの害虫である。しかし貴重なタンパク源として食べられてきたイナゴは有用昆虫だ、という考えもできる。イナゴは害虫か、それとも有用昆虫か。どちらにふさわしいか結論付けることはできないと思う。益虫といわれるカマキリだって、実はテントウムシを食べることでアブラムシの増殖を助けているのかもしれない。様々な顔を持つ自然界の生物を、人間の価値観で白黒はっきりさせよう、ということ自体が無理なことだと思う。
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1 件のコメント:
これ学年旅行に持って来るべきだよw
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