2017年2月18日土曜日

オオキバナカタバミの押し葉標本に生じた鱗茎

2月2日

藤沢市にて採集したオオキバナカタバミの押し葉標本(さく葉標本)。

オオキバナカタバミOxalis pes-capraeはカタバミ科の多年草で、南アフリカ原産の帰化植物。
関東南部では市街地や海岸部などでよく見かけ、近年分布が拡大している気がする。

乾燥気候の南アフリカを故郷とするためか、植物体は多肉質で乾きにくく、標本作りには約3週間を要した。

完成した標本の根元を見ると、大きさ1センチくらいのイモ(恐らく鱗茎)が3つ付いていた。
当初は付いていた記憶がないので、乾燥中に形成されたようだ。オオキバナカタバミがここまで生命力の強い植物だとは知らなかったので驚いた。


ほんの数週間で繁殖器官(鱗茎)を作れるということは、オオキバナカタバミは土中に残った茎の断片や、抜き取ったまま地面に放置した植物体などから増殖が可能ということになる。加えて本種は鑑賞目的で人為的に運ばれることもあるだろうし、今後も分布を拡大させるのではないかと思う。