ラベル コケ植物 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル コケ植物 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2013年1月5日土曜日

1月5日 水田雑草の観察

1月5日
家族との散歩のついでに藤沢市内の水田の植物を観察した。この時期は大抵の種が花を付けていないので、なかなか種類が特定できなくて難儀する。花期の姿が載った図鑑は多いものの、幼植物の段階が載っている図鑑はあまりない。
春先に花が咲いた状態を観察して、来年からはきちんと同定できるようになりたい。


タネツケバナ Cardamine scutata (アブラナ科)
水田内のあちこちに生育していた。花期は春のはずだが、開花している株も多かった。

スズメノカタビラ Poa annua (イネ科)
タネツケバナと並んで多く見られた種。こちらは開花しているものは少なかった。多くのイネ科と同じくあまりぱっとしない花だが、拡大してみると紫に色づいて意外ときれいだ。
ヒロクチゴケ Physcomitrium eurystomum (ヒョウタンゴケ科)
ヒロクチゴケ、でいいと思うが、アゼゴケなどの類似種もあるそうだ。僕にとってコケはほとんど未知の領域である。
胞子体(コケの花)は、みずみずしく、よく見る他の蘚類(といっても具体的な種が挙げられないが・・・)の胞子体に比べて弱々しいように見えた。周囲にはしぼんだような胞子体や、柄だけになったものも多く見られた。蘚類の胞子体は頭の帽子がぱかりと外れてそこから胞子が飛び出すイメージがあるが、この種はどのように胞子を散布するのだろうか。

他に水田内で観察した種。 ・オランダガラシ ・セリ ・ノミノフスマ ・タガラシ ・キツネノボタン
昨年春(5月)に観察した時には、カワヂシャ、オオカワヂシャ、ムシクサ、スズメノテッポウなども観察できたので、これらの幼植物も既に芽生えていたかもしれないが、分からなかった。


近くの遊水地を歩いたところ、環境省のレッドデータで準絶滅危惧種に指定されているタコノアシ Penthorum chinense
の群生を見ることができた。既にほとんど種子を散布し終えて枯れていたが、「蛸の足」の由来になった花序の形状が印象的だった。
ちなみにこの種はユキノシタ科に分類されたり、ベンケイソウ科に分類されたりと、なんの仲間なのか様々な説があり、DNAの解析による分類では独立したタコノアシ科として扱われるそうだ。




ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村  ランキングに参加しています。クリックいただけると嬉しいです。

2012年4月28日土曜日

カビゴケの写真

自宅にてカビゴケを撮影した。

1枚目がLUMIX LX-3で撮影したもの、
2枚目がPENTAX Optio W90で撮影したもの。
どちらのカメラも1センチまで接写ができる。LUMIXの方が発色は実物に近いようだ。ただ、Optioの方が鮮明なようにも感じる。単なる撮影距離の違いか?画素数の違いか? カメラのことは良く分からない。
いずれにせよ、顕微鏡を使わずにここまで細かいものが見れるというのはすごいなと思う。
実物のカビゴケは、葉のサイズが1mmに全然満たないものである。肉眼では葉っぱ一枚一枚を確認するのは困難だ。(前回の記事の写真が肉眼で見たものに近い。)

上の2台は親のものであるが、自由に使わせてもらっている。
ちなみに普段使っているのは、LUMIX LX-2。もう5年ほど前に購入したものだ。新機種の方が性能はいいと思うが、使い慣れているのでこれが一番撮影しやすい。



ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村  ランキングに参加しています。クリックいただけると嬉しいです。

2012年4月26日木曜日

カビゴケ Leptolejeunea elliptica

4月22日
所属する大学の植物研究会の新歓行事の高尾山散策にて観察。天候は曇りのち雨。

カビゴケ(Leptolejeunea elliptica)は、クサリゴケ科のコケ植物。熱帯に広く分布、日本では福島県が北限とのこと。 コケには蘚類と苔類とツノゴケ類に分類されるが、カビゴケはそのうち苔類であり、有名なゼニゴケと同じ仲間ということになる。 名前の由来は、見た目がカビのようだからとか、カビのような臭いを発するから、という2説があった。どちらが正しいのだろうか。


僕が、このコケの存在を知るきっかけとなったのが、ゲッチョ先生こと盛口満さんの著書「コケの謎-ゲッチョ先生、コケを食う どうぶつ社」である。
主に植物の葉っぱの上で生育するという特異な生態を持ち、触ると独特の化学物質臭を漂わせるという。実に面白いコケだ、是非見てみたいと思った。
しかし本によればカビゴケはとても小さく目立たないうえに、準絶滅危惧種に指定されるほど減少している種だという。まあ容易には見つかるものではないだろうと思っていた。

出会いはあっけないものだった。2年前の植物研究会の高尾山散策の時、川沿いの伸びる6号路を歩いているときに、常緑樹のアオキの葉っぱに群生しているのを見つけたのだ。
こんなに簡単に見つかっていいのかと思ったが、触ると独特の刺激臭がしたからほぼ間違いないだろう。
ただ、カビゴケのように葉っぱの上で生活をするコケはクサリゴケ科などにいくつかあるようだから、僕が高尾で見ているコケが本当にカビゴケなのかは実際のところ分からない。とりあえず、訂正がない限りはカビゴケとして扱いたい。


ところでこのカビゴケの臭い、かなりきつい臭いではあるが、別に嫌なものではない(と個人的には思う)。他の人にかがせたところ、「何とも言えない香り」とか、「カビのような臭い」という感想だった。まあカビ臭いというと躊躇してしまうが、ドクダミみたいないわゆる悪臭ではないので一度試してみてはいかがだろうか。

生えすぎである。これでも絶滅危惧種
高尾では6号路、1号路などの、川沿いを通る場所でかなり見られるカビゴケ。しかし先にも書いたように、現在は絶滅危惧種に指定されるほど数を減らしているとのことだ。
カビゴケの生育には、多湿な環境と、清浄な空気が必要とのこと。だから、外部の影響で乾燥しやすく、排気ガスの影響などを受けやすい都市部の小さな緑地では生きていけない。また、冬でも葉をつける常緑樹の存在が欠かせないから、広く見られる雑木林のような二次林も、生育には恐らく不適だろう。 カビゴケの生存には、かつて関東以西に広く見られたであろう、まとまった面積の常緑広葉樹林の存在が、恐らく不可欠なのである。

カビゴケが息づく高尾の森は、スギ植林が行われるなど人の手が加わっているものの、古くから開発は規制され、豊かな森が守られてきたと言える。 一度でも過剰な伐採が行われていたら、環境の変化でカビゴケは姿を消してしまっただろう。カビゴケは、高尾の森が守られてきたことを示す、小さな生き証人といえるのかもしれない。


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村  ランキングに参加しています。クリックいただけると嬉しいです。