2011年8月7日日曜日

ヨウシュヤマゴボウ Phytolacca americana

ヨウシュヤマゴボウは北アメリカ原産の帰化植物。ヤマゴボウ科の多年草である。
写真は工学部キャンパスで撮ったものである。

全草。


このヨウシュヤマゴボウは毒草である。
在来種にヤマゴボウがあるが、これも毒草。どうもヤマゴボウ科というのは危険な種族であるらしい。
では、ヤマゴボウの漬物は何なのかといえば、モリアザミというアザミの仲間の根のことである。(ヤマゴボウ科の)ヤマゴボウは根っこがゴボウのように太いことから名付けられただけで、食用というわけではない。




花。よく見るとアズチグモがくっついている。
写真には写っていないが、ヨウシュヤマゴボウは赤紫色の実をブドウのように房状に付ける。この実も有毒とされるが、果実の毒性は低く、内部の種子の毒性が高いらしい。そのため、実をほとんど噛まずに飲み込む鳥には無害のようだ。人間でも噛まなければ大丈夫、という話も聞くがさすがに怖い。
ヨウシュヤマゴボウはごく普通にみられる帰化植物である。散布には鳥も大きくかかわっているのだろう。



僕が小学生の時、このヨウシュヤマゴボウの毒について友達に話したことがある。当時はその見た目から「毒ブドウ」と名付けていた。なぜそんな話になったかといえば、友達がアリの退治法を教えてほしいと言ってきたからだったと思う。
しばらくして友達が「毒ブドウをアリの巣に突っ込んだらアリが出なくなった」と報告してくれた。
当時の僕は、アリがヨウシュヤマゴボウの実を食べて死んだのかな、と信じて疑わなかった。でも今思い返せば、巣の出入り口がふさがれて困ったアリが、別の場所に出入り口を作っただけにすぎないと思う。でもアリの巣の出入り口を砂で塞いでもそこから出てくるし、やっぱり少しは効果があったのかなとも思ったり。残念ながら、今では確かめようのないことである。

0 件のコメント: