僕は、海岸で物を拾うのが一つの趣味である。小さい頃はもっぱら貝殻集めていたが、最近は海を漂い流れ着く漂着種子を探すことに、特にはまっている。今回西表島を訪れた理由の一つに、海岸で漂着物を拾いたかったことがあげられる。
旅行中、特に前半は、気圧配置の関係で北風が強く、曇りがちで気温がかなり低かった。波はかなり高く、西表島の上原港行きの高速船は外洋を通るために運休が続いていた。
多量に打ち上がった海藻をひっくり返して歩いていると、何やら小さな虫がはねていることに気が付いた。近づいてみると、なんとウミアメンボの仲間であった。詳しい種類は分からなかったが、かなりの数が確認できた。
体長は2~3ミリくらいと小さい。 |
沖縄大学の准教授である盛口 満さんの著書「ゲッチョ昆虫記―新種はこうして見つけよう (出版 どうぶつ社)」を参考にすると、外洋性のウミアメンボ類は、その生態ゆえ普通は発見が困難であり、極めつけの珍虫とされているようだ。ただし、強風時にまれに海岸に打ち上げられるそうで、今回も強い北風が吹き続けたために、浜に打ち上げられたのだろう。
背面泳ぎをしていて、赤い腹が見える。 |
村田塾のひげさんは、実はそれが自然な姿なのでは?とおっしゃっていたが、どうなのだろうか。確かに、海面より海中の方が波や風の影響を受けにくく、生活しやすいようにも思うが。
ところで、捕まえた何匹かを、ひげさん経由で盛口さんに送ったところ、ありがたいことにお返事が来た。それによると今回の個体は幼虫であるとのこと。残念ながら種類は専門の方に聞かないと分からないということだった。
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