ナリヤランは、日本では西表島と石垣島に分布するラン科の多年草。園芸植物のカトレアにも似た美しい花をつける。
ナリヤとは、西表島の湾内に浮かぶ内離島にかつてあった成屋集落に由来するという。ただし、どういう理由で成屋集落が名前の由来になったのかについての記述は見当たらなかった。
ナリヤランは日当たりの良い場所を好んで生育するそうだ。そのため、草原で一時的に大群落を作っても植生の遷移とともに姿を消していき、そのため同じ場所で長期にわたり見られることは少ないらしい。今回見つけた群落も、数年後には姿を消してしまっているのだろうか。
左下は実 |
2012年11月14日 題の学名をArundina bambusifoliaからA.graminifoliaに訂正しました。これは、日本の野生植物(平凡社)や、山に咲く花(山と渓谷社)に従ったものです。今までの学名は西表島フィールド図鑑(実業之日本社、横塚眞己人 著)によるものでした。ただし、2つの学名で調べてみても、出てくる写真の差異はよく分かりません。一応、訂正した方の学名が多数派らしい、ということで。
2013年12月
BG Plant(http://bean.bio.chiba-u.jp/bgplants/ylist_main.html)を参考にすると、標準の学名がArundina graminifoliaで、異名(synonnm)としてArundina chinensisがあるそうだ。とすると、A. bambusifoliaは完全に別の種のことを指しているのかもしれない。
2017年8月
A. bambusifoliaもA.graminifoliaの異名(シノニム)でした。イギリスのKew植物園のウェブサイト「World Checklist of Selected Plant Families」によれば、Arundina(ナリヤラン属)はA.graminifoliaのみ(+亜種のA.graminifolia ssp. caespitosa)が有効な学名(accepted name→適切な訳語が見つからない)として認められていて、現状では他の学名は全て異名。
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