~カヌーとチャリ走~
カンピラ荘を道の向かいから撮影 |
宿の周りを散歩
7:30朝食
食後すぐに自転車を借りに、宿のすぐ近くの高台にある村田自然塾に向かった。村田自然塾には旅行前にツアーを申し込もうと連絡をしていた。しかしツアー開催には2人以上が必要ということで、申し込みはできなかった。あきらめきれなかった僕は、自転車を借りる際に、一応塾長の村田行さん(ひげさん)に「ツアーを申し込んだんですが、やはりだめでしょうか?」と聞いてみた。
結果はやはりダメ、ということだった。ただ、ひげさんはこれから船浦のニッパヤシ群落の定期調査に行くのだという。「一緒に来るか?」と言われたので、ありがたく同行させていただくことにした。(料金はカヌーレンタル料のみ)
宿の花に来たシロオビアゲハ |
カヌー船着き場は船浦湾にそそぐヒナイ川の支流のひとつマーレー川にある。村田自然塾以外のツアー店の多くもここを利用しており、川べりの林の中にはカヌーがずらりと並んでいた。
マーレー川を下り、ヒナイ川に合流するあたりで、風が強くなってきた。そしてヒナイ川河口に達した時には、猛烈な向かい風と波で思うように前に進めないほどになった。
やっとこさ船浦湾内を進み、ヤシ川に入ると途端に風がおさまり、波も穏やかになった。ヤシ川はオヒルギやヤエヤマヒルギなどで構成されるマングローブ林に囲まれており、風や波が遮断されるのである。マングローブの消波・防風能力はなかなかのものである。
ニッパヤシ |
しばらく観察してから、ヤシ川を引き返した。
マーレー川とヒナイ川の分岐点で、ひげさんと僕は分かれた。ひげさんは帰宅、僕はヒナイ川上流のピナイサーラの滝へと向かった。
ひげさんには後ほど船着き場の近くの自然塾の荷物置き小屋に迎えに来ていただくことになった。
前方にピナイサーラの滝を見ながら、ヒナイ川をさかのぼった。20分ほどで上流船着き場に到着、そこから滝を目指し山道を進んだ。 道はかなりの坂で、カヌーをこいで疲れていた僕はすぐに息があがってしまった。
20分ほどでピナイサーラの滝に到着した。
ピナイサーラの滝は落差55メートルと沖縄県で一番の落差。「ピナイサーラ」とは「白く、長いヒゲ」という意味だそうだ。(サイトや文献によって説明の仕方は少々違う)海岸の周回道路からも見えるこの滝の姿は、確かに老人の長い白ヒゲに見えなくもない、と思った。
滝の近くはすさまじい水しぶきと強風で、メガネはすぐに水滴だらけになった。
本来なら滝の上にのぼるコースがあるのだが、少し前の大雨でそのコースは通行止めで上に行くことはできなかった。仕方なく滝の近くで水しぶきを浴びながら昼食をとった。
コウトウシュウカイドウ(左写真)、サツマイナモリなど林内の植物を観察しながら道を戻り、船着き場に止めておいたカヌーに乗って、マングローブ林の植物を観察しながらマーレー川の船着き場へと戻った。
自然塾の物置小屋にてひげさんに連絡し、車で迎えに来ていただいた。
車が来るまでの間、小屋の周りにいたリュウキュウアサギマダラ(左写真)などを観察して過ごした。
15分ほどで迎えが来て、村田自然塾へ戻った。自転車を借り、今度は月ヶ浜へと向かった。
月ヶ浜へ向かったのは、その付近にヤエヤマツダナナフシという珍しい虫が生息しているという情報を得たからだ。ただし、僕の探し方が悪かったのか、それとも採集等で既に生息していなかったのか、その姿を見ることはできなかった。
ナナフシはあきらめて、ビーチコーミングを行った。
月ヶ浜は湾内の浜であるためか、外洋からの漂着物はあまりなかった。一方で、島内最大の河川、浦内川の河口のすぐ近くにあたるため、上流から流れついたとみられるものが数多く見られた。ヒルギダマシの苗(左写真)、オヒルギやヤエヤマヒルギの胎生種子、ハスノミカズラの種子などが見られた。そのいくつかは持ち帰り、栽培してみることにした(別ブログ、てっちゃんの庭で紹介しています)
18時 宿に戻り食事。
食後、先ほど月ヶ浜に行く途中に見つけたアダンという植物の食痕(生き物の食べたあと)を自転車で見に行った。ツダナナフシはアダンが食草である。
西表島の夜道は暗かった。暗いのが苦手な僕にとって、そこをひとりで走るのは少々勇気のいることだった。集落周辺は街路灯があったのだが、そこを一歩ぬけるとそれすらない真っ暗闇が続いていた。曇りで月や星が隠されていたのも暗さの原因であったと思う。
頑張ってアダンの食痕を見て回ったが、ナナフシは残念ながら見つからなかった。
明かりに来ていたカニ。虫を狙っていたのだろうか。 |
帰り、今度はクワガタなどを探すために集落の明かりを見て回った。この夜も風が強く、気温も低かったため虫はそれほど見られなかった。それでも、ヤエヤマノコギリクワガタのメス1匹を見つけることができた。
12時前 就寝
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