2012年11月23日金曜日

トホシテントウの越冬形態は?

白っぽくなっているのがトホシテントウの食痕
11月22日 大学のキャンパス内の中庭の木や林床にはキカラスウリが多数生育している。
キカラスウリTrichosanthes kirilowii var. japonicaはウリ科の多年草。カラスウリに似ているが葉の毛はまばらで光沢があることで区別できる。

成虫
このキカラスウリや一緒に生えているアマチャヅル(これもウリ科)に見られたのがトホシテントウである。
トホシテントウEpilachna admirabillisはテントウムシの仲間としては珍しく、ウリ科植物をエサにする植物食性の種である。翅に10個の大きな黒い斑点があることからこの名がついた。ナス科植物の害虫として有名なオオニジュウヤホシテントウなどが近縁である。
大きさの違う3匹。

今回観察したところ、成虫は1匹だけしか見られずほとんどが幼虫だった。(トホシテントウの幼虫はナナホシテントウなどの幼虫とは似ても似つかぬトゲだらけの姿)
しかも幼虫の大きさはまちまち。テントウムシの幼虫は4齢幼虫まであるらしいから、今回見たのは2~4齢幼虫なのだと思う。
観察した時は蛹や成虫で越冬するものだと思っていたから、小さい幼虫たちはまもなく食草が枯れてしまうのにどうするのだろうか、このまま死んでしまうのだろうか、などと考えていたが、あとで調べてみたらトホシテントウは幼虫で越冬する種だとのことで、一応納得した。

それにしても小さな幼虫たちはうまく冬を乗り切れるのだろうか?小さい個体も沢山見られたから恐らく大丈夫なのだと思うけれど、ちょっと心配にも思う。 それと、1匹だけいた成虫はどうなるのだろう。単なる生き残りでやはり冬には死んでしまうのだろうか。

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