9月22日
館山市某所。
学生実習の一環で、用水路に生育する植物を観察した。
用水路を覆うように生えていたのはミズキンバイLudwigia peploides subsp. stipulacea(アカバナ科チョウジタデ属)。
チョウジタデは全国的に稀な種で、国のRDBで絶滅危惧Ⅱ類。千葉県内には点々と分布があるようだ。
隣にはタコノアシやガマも生えていた。
砂丘後背地にあたる低標高地には水田や休耕田がみられる。
少し前までは複数の休耕田でミズキンバイがみられたようで、僕が6年前に館山を訪れた際も休耕田で本種を観察している。しかし、現在では植生遷移が進んでヨシやガマ、シロバナサクラタデなどが繁茂し、ミズキンバイは地上からほとんど姿を消している(地中に埋土種子があるかもしれない)。
休耕田から流れ出る用水路は大型草本に覆われないため、ミズキンバイの生育地として辛うじて機能しているようだ。
ミズキンバイの浮葉。
ガの幼虫に激しく食害されているのが目立った。種類が分からなかったので、幼虫を飼育して確認してみようと思う。
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