2014年6月10日火曜日

チリ産乾燥ミズゴケから草本が発芽した

6月8日

2ヶ月前に南米チリ産の乾燥ミズゴケに混入している植物を紹介した。
それほど大したものは入っていないだろうと思っていたが、南半球特有のナンキョクブナを始めとする様々な植物を確認することができて予想以上に興味深いものだった。

(以前の記事)
「乾燥ミズゴケに見る南米チリの植物たち その①」 

「乾燥ミズゴケに見る南米チリの植物たち その②」
            


観察し終えた乾燥ミズゴケは、本来の用途である園芸資材として鉢植えに使用しているが、そのミズゴケから草本がいくつも芽生えてきた。

5月7日

発芽に気づいて間もなくの頃。この段階では草丈は5mmにも満たない。

一見して単子葉類と分かる細長い葉。右側の葉の先端が茶色くなっているが、タネの殻が付いているのかもしれない。


6月8日

大分成長して、一番大きな株は葉が5枚、草丈3cmくらいになった。


全形。

ちょっと分かりづらいが、このポットに入れたミズゴケから5本ほど発芽している。
他の植木鉢のミズゴケから発芽したものを含めると、10株は超えると思う。





現在確認できる限りでは、発芽した植物は1種類のようだ。最初はどこかから風に乗って飛んできた種が発芽したのではないかと疑ったが、同一の種が、ミズゴケからのみ多数発芽したことから、チリ産のミズゴケ由来の植物で間違いないと思う。(違ったらすみません)


さて、この植物の正体は何だろうか。
ミズゴケ中に混じっていた単子葉類の植物は、

・カヤツリグサ科のUncinia属の不明種  Uncinia sp. ※
・イグサ科のイグサ属(Juncus)の不明種 Juncus sp.1
・同じくイグサ属と思われる不明種           Juncus sp.2  

の3種である。このうち、Juncus sp.1がミズゴケに特に多く混入していた。
このことから、発芽した草本はJuncus sp.1ではないかと思っている。

(※「sp.」というのは「~の一種」という意味で、「Juncus sp.」なら「イグサ属の一種(種類不明)」という意味になります。「sp.」は特定の種類を表すものではないので注意です。)


今回、チリ産ミズゴケに混じっていたと思われるタネから草本が芽生えてきた。何も特別なミズゴケではなく、普通にホームセンターで購入した150g入り乾燥ミズゴケ、そのうち10g程度から複数本が発芽したのである。
このことから、輸入ミズゴケから何らかの草が芽生えてくる、というのはそれほど珍しい現象ではないと思われる。
「ミズゴケに混入する雑草種子を殺すために熱湯消毒した方がいい」、という記述がネット上に散見されることからもそれが伺える。

その中で一つ興味深いブログ記事を見つけた。↓

    ”遊ぶ大人の非常識 by きのこ組  「乾燥水苔から発芽?!」

    イグサ科、それからイネ科と思われる草本が発芽・成長した、とのことである。


僕の購入したミズゴケから発芽した草本はこれと同じものだろうか、それとも違う種類なのだろうか。開花・結実するまで何とか育てて確認したい。


地球の裏側の植物が生えてきた、ということは非常に興味深いものの、やはり外来種問題が気になってくる。つまり、輸入乾燥ミズゴケが外来種の侵入経路となる危険があるということである。

イグサ科イグサ属の外来種、と聞いて僕がピンと来るのはコゴメイ(Juncus sp.)である。在来のイグサによく似た外来種(帰化植物)で、茎の内部に隙間があることで区別されるという。近年になって帰化が確認された種で、現時点では種名不明、原産地不明である。
単なる空論だが、「コゴメイは輸入ミズゴケ由来だった」、としたら面白いな、と思っている。

では。


<参考>
・遊ぶ大人の非常識 by きのこ組  「乾燥水苔から発芽?!」
http://petamun.blog.so-net.ne.jp/2013-05-26-1(2014年6月10日)

・日本帰化植物写真図鑑第2巻, 編・著 植村修二/勝山輝男/清水矩宏/水田光雄/森田弘彦/廣田伸七/池原直樹, 発行 全国農村協会, 2010年12月24日 初版第1刷発行

・ 食虫植物のページ 植込み (水苔)  戻しから植込みまで
http://hiros-factory.sakura.ne.jp/carnivorous/Cultivation/Sarracenia/02/Cultivation-Sarracenia-02.htm
(2014年6月10日)

・食虫植物観察日記! ハエトリソウの植え替え方
http://blog.goo.ne.jp/atlastwarabimoti/e/7223189728ffb15f39862e13907ddcbd(2014年6月10日)


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3 件のコメント:

Namihei Isono さんのコメント...

うちのニュージーランド産の乾燥ミズゴケからもこれと同じ細長い草が生えてきますね。
見つけたら引っこ抜いてるので成長した姿を確認したことがないです

Fe さんのコメント...
このコメントは投稿者によって削除されました。
Fe さんのコメント...

Namihei Isonoさま

コメントありがとうございます。
ニュージーランド産のミズゴケからも生えてくるのですね。チリ産から生える草と同種なのか、それとも別種なのか気になるところです。