2013年1月22日火曜日

足田輝一 雑木林の博物誌

もう35年も前に出版された本である。足田輝一さんが朝日新聞を退社したのちに書かれたもので、舞台は西日本や海外にも及ぶがほとんどが東京都内。農工大に通う身として身近な高尾山や、稲城、片倉など武蔵野の雑木林の自然が多く取り上げられている。
武蔵野の景観を形作ってきた雑木林や草原(二次的植生)は、高度経済成長以後急速に開発され、また薪炭などとしての利用がなされなくなって遷移が進行しつつある。近頃は身近な自然(里山)を守ろう、という動きが目立ちつつあるが、足田さんはもう40年近くも前に雑木林などの素晴らしさについて触れているのである。
足田さんが本書の中で描いた自然は今どうなっているのだろうか。自分の目で確かめなければ、と思う。

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