2019年7月23日火曜日

セブンシスターズの塩沼地植生

7月21日

イングランドの有名な景勝地、セブンシスターズを訪れた。

London Bridge駅から鉄道でBrightonへ。Brightonからはバスで移動。
ビジターセンター近くのバス停で下車。
日曜日故か、乗客が非常に多かった。

昼食の際、Robinの名で知られるヨーロッパコマドリ(Erithacus rubecula)がやってきた。

セブンシスターズの西側を流下するCuckmere川。河口近くには砂質の塩沼地が広がっている。

Halimione portulacoides(ヒユ科)

優占種。ハマアカザ属Atriplexに似ているが別属らしい。Atriplexの仲間(ホコガタアカザ?)も少し生えていた。

Puccinellia maritima(イネ科チシマドジョウツナギ属)

Elytrigia atherica(イネ科シバムギ属)

Festuca sp. (イネ科ウシノケグサ属)

オオウシノケグサF. rubraかもしれないが、自信なし。

Spartina anglica(イネ科ヒガタアシ属)

ヨーロッパ在来種のS. maritimaと北米原産のS. alternifloraの交雑起源の種らしい。

Plantago maritima(オオバコ科オオバコ属)

葉は細長くて分厚く、オオバコらしからぬ姿。最初はシバナの仲間だと思った。

Artemisia maritima (キク科ヨモギ属)

日本のフクドに少し似ている。

Beta vulgaris (ヒユ科フダンソウ属)

フダンソウ(スイスチャード)の原種にあたる。

Spergularia media(ナデシコ科ウシオツメクサ属)

同属の別種の可能性もある。
アッケシソウSalicornia europaea (ヒユ科アッケシソウ属)

かく乱される立地では、一年草の本種が優占していた。同じような立地ではSuaeda maritimaもみられた。

Limonium vulgare (イソマツ科イソマツ属)

塩沼地では数少ない、鮮やかな花をつける植物。チョウやガの仲間が頻繁にやってきていた。
Zygaena trifolii?(マダラガ科)

昼行性の美しい蛾。イギリスにはZygaenaの数種が分布するらしいが恐らく本種。

セセリチョウの一種

堤防をはさんだ反対側には、泥質の塩沼地が広がっていた。川に面していないため泥が堆積しやすいことや、放牧されている牛によるかく乱があるため、川岸と環境が異なるようだ。

オオシバナTriglochin maritima(シバナ科シバナ属)

泥質の塩沼地の優占種。砂質の立地にもわずかに生えていた(写真は砂質地で撮影)。


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