10月上旬
津軽半島北端の竜飛岬近く。
青森県弘前市から外ヶ浜町に至る国道339号線の車道区間はここで一旦途切れ、「階段国道」として知られる歩行者専用通路(362段の階段)になる。
日本唯一の「階段国道」は、集落背後の傾斜地をジグザグに走っている。
斜面を覆う森林はエゾイタヤやヤマグワ、シナノキなどで構成されている。北日本の海岸林の代表的なタイプで、エゾイタヤ‐シナノキ群集Aceri glabri-Tilietum japonicaeMochida et Tohyama ex Ohno in Miyawaki 1987に当たる。
エゾイタヤAcer pictum ssp. mono(ムクロジ科)
道端に生える草の多くは、北日本の海辺や草原で見られる種だ。
国道沿いにはアジサイが植えられており、観光の目玉になっているようだが、自生する植物を観察するだけでも十分に楽しい。
ヒロハクサフジVicia japonica (マメ科)
エゾフウロGeranium yezoense var. yezoense(フウロソウ科)
ラセイタソウBoehmeria splitgerbera(イラクサ科)
オオバナノミミナグサCerastium fischerianum(ナデシコ科)
ゴマナAster glehnii(キク科)
他にはコハマギク、ジャコウソウ、キツリフネ、エゾイラクサ、オオイタドリ、エゾノヨロイグサ?などがみられた。
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