4月3日
王子が岳(標高約234 m)は児島半島の東南部、倉敷市と玉野市の境界に位置する。
20万分の1シームレス地質図V2(
リンク)によれば、全山が後期白亜紀に形成された花崗岩で構成され、ブロック状の岩があちらこちらに露出する。また、風化で真砂が形成されて侵食谷が発達し、バッドランドBadland(悪地)と呼ぶにふさわしい場所もある。
コバノミツバツツジ Rhododendron reticulatum D.Don ex G.Don
(ツツジ科 Ericaceae)
ちょうど満開だった。
サルトリイバラ Smilax china L.
(サルトリイバラ科 Smilacaceae)
ヤマモモ Morella rubra Lour.
(ヤマモモ科 Myricaceae)
窒素固定能を持つ放線菌(フランキア菌)と共生することが知られる。
カスミザクラ
Cerasus leveilleana (Koehne) H.Ohba(バラ科 Rosaceae)
色合い的にはヤマザクラを思わせるが、花柄などが多毛であり、カスミザクラとするのが妥当だろう。
アカマツ Pinus densiflora Siebold et Zucc.
(マツ科 Pinaceae)
やせ地に生える個体は、人の背丈前後の高さでも花実をよく付けるので、観察しやすい。
アカシア属の一種 Acacia sp.
(マメ科 Fabaceae)
外来種。ソウシジュ Acacia confusa Merr.かと思ったが、同じアカシア属の別種の可能性もあり、調べている。緑化用に植えられたのか、あちらこちらに見られた。稚樹は見られなかった。
ヒオドシチョウの春型(写真)やミヤマセセリなど、早春を代表する蝶たちにも出会えた。
山頂付近からの景色。中央にみえるのは大槌島で、奥に見えるのは四国の山々。
瀬戸内の絶景を楽しめる観光地であり、山頂付近は多くの人で賑わっていた。
< 確認した植物の一覧(計34種) >
■シダ植物
コシダ、ウラジロ、ワラビ
■裸子植物
アカマツ、ヒノキ(逸出)、ネズミサシ
■単子葉植物
サルトリイバラ、ネジバナ、メリケンカルカヤ、ススキ
■真正双子葉類
ソウシジュ?(植栽)、ヤマハギ、ザイフリボク、カスミザクラ、シャリンバイ、
ミヤコイバラ、ウバメガシ、コナラ、アベマキ、ヤマモモ、
オオバヤシャブシ、アカメガシワ、ハゼノキ、ヤマハゼ、ヒサカキ、
クロバイ、ネジキ、ヤマツツジ、コバノミツバツツジ、シャシャンボ、
スノキ、クチナシ(逸出?)、マツバウンラン、ソヨゴ