2019年8月7日水曜日

Bode Gorgeの植生と植物(前編)

7月12日

エクスカーション3日目はBode Gorge(Gorgeは渓谷の意)を歩いた。Bode川による浸食で顕著なV字谷が発達し、谷の深さは200 m前後にもなる。

地形が緩やかな場所では、河畔にクサヨシPhalaris arundinaceaなどで構成される植物群落が発達する。

クサヨシPhalaris arundinacea (Poaceae イネ科)


Impatiens glandulifera (Balsaminaceae ツリフネソウ科)

ヒマラヤ原産のツリフネソウの一種で、人の背丈前後に成長する。川沿いで群生していた。


Filipendula ulmaria (Rosaceae バラ科)

シモツケソウ属で、日本のオニシモツケに少し似ている。


流水中には沈水植物が生えていた。ホザキノフサモMyriophyllum spicatum (Halogaraceae アリノトウグサ科)とセキショウモの仲間Vallisneria sp. (Hydrocharitaceae トチカガミ科)だろうか。


Acer platanoides (Sapindaceae ムクロジ科)

近くの林縁にはカエデ属3種が生えていて、見分け方のレクチャーを受けた。ドイツに自生するカエデは3種だけらしく、一度覚えてしまえば同定は容易。


Acer pseudoplatanus

A. platanoidesA. pseudoplatanusは至る所で見かけた。

Acer campestre

A. campestreも普通種だったが、前2種と比べると岩場や尾根といった乾燥地に偏って生えている印象を受けた。

ドイツのカエデと日本のカエデを節(属の一つ下の階級)で比較すると、Acer platanoidesA. campestreはクロビイタヤA. miyabeiと同じ節、A. pseudoplatanusと同じ節に属する種は日本に分布しない。

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