近所でナズナが花期を迎えていた。
ナズナ(Capsella bursa-pastoris)は、アブラナ科の越年生草本。
別名はしゃみせん草やペンペン草など。これは果実の形を三味線のバチに見立てて、また三味線を弾く時の擬音語に由来するとのこと。(Wikipedia)より
果柄を半分裂いてぶらぶらにし、耳元でまわして音がするのを楽しんだ経験がある人も多いのではないだろうか。てっきり、その時に出る音の擬音が「ぺんぺん」なのかと思っていたが、どうもそうではないらしい。
アブラナ科らしく花弁は4枚 |
撫菜(ナデナ)の意味で、愛(メ)ズル菜の意味かと思われるが明らかではない
と書いてある。「撫」や「愛ズル」のことはよく分からないが、「菜」というところから、この植物が食用として重視されていたことがうかがえるように思う。実際、ナズナは春の七草のひとつである。
ナズナの群落を見ていると、大きな株と
小さな株があることが分かる。
これらの大きさの違いは栄養条件によるものなのか、それとも発芽時期に違いがあるのか。
いずれにせよ、どんな大きさでも時期になれば花をつけ、実を成らすといういかにも雑草らしい強い生活力であると思う。
ところで、「日本帰化植物写真図鑑(全国農村教育協会)」によると、近年になってルベルナズナ(Capsella rubella)というヨーロッパ南部原産の近縁種が確認されているようだ。
ナズナとの比較として、全体に小型。また花弁は白~淡紅色でガク片よりわずかに長く、果実は狭逆三角形。一方のナズナは花弁は白色でガク片とほぼ同長、果実は逆三角形、と書いてあるが、全体の大きさは変異が大きく、また花弁の特徴は「牧野 新日本植物圖鑑」ではガク片より花弁が長いと書いてあるからあまり参考になりそうにない。まあ、DNAを調べれば一発か。
身近な植物が帰化植物に溢れる今、在来のナズナだと思っていたのが実は帰化植物だった、ということにならぬよう祈る。
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